先月の話ですが、パリへ行ってきました。
ロンドンのセント・パンクラス駅からユーロスターに乗って2時間。ビールを飲んでウトウトしている内に、いつのまにか別の国です。
この感覚は、未だによくわかりません。
飲みすぎてカラオケで寝てたら、いつのまにかみんな帰っていて、別の客に囲まれていた、そんな感じでしょうか。
パリへ行く目的はただひとつ。
ピーター・ブルックの本拠地ブッフ・デュ・ノール劇場で、彼の演出作『The Valley of Astonishment 』を観るためです。
2014年にロンドンのヤング・ヴィック劇場で上演された作品が、この度パリに凱旋。
縁起でもないけど、ブルックももう90歳過ぎてるから、これを見逃すと・・・という気になり、無理してパリくんだりまでやってきました。
芝居の内容についてはまた改めて書きますが、なにより劇場が素晴らしかった。
とても古い劇場なのですが、堆積した時間が劇場を埋めているようで、こんな感覚になったのは初めてのことです。
文字通り、この劇場には魔法にかかっていました。