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悪役の魅力
シェイクスピアの悪役は観客を巻き込み、共犯者にする。
イアーゴーはガキ大将で、観客は率いられた子分のように、彼の背中越しにオセローの凋落を眺め味わうことができる。

ところが、観客の悪趣味は底がない。オセローをやっつけるだけでは飽き足らず、
いつか自分たちを率いているリーダー、つまりイアーゴーも破滅することを予見しながら奸計を楽しんでいる。
座って見てるだけのくせして、観客というのは実に残酷なものだと、改めて思う。
安全地帯から人の不幸を眺めたいという欲望に、なかなか勝てるものではない。


ところで、悪役というのは観客だけでなく、俳優も引きつける。
「ぜひ演じたい」と思わせるのは、往往にして正義の味方よりヒールの方が多い。


なぜか。


普段が善人だから、舞台上にいるときぐらい悪いことをしてみたい、というのは間違っている。
役者なんかやってるやつは、「普段が善人」ということはありえない。たいてい税金もろくに払ってない連中だ。
なにより、演技は「普段が⚪︎⚪︎だから」ということにあまり影響されない。


 
悪役の魅力の真髄は、「操る」という行為の魅力なのではないかと思う。
自分の意志が、他人に反映される。他人の行動に、思考に、そして物語に反映される。
しかも、自分の身は隠しつつ、見えない糸で操るというのがまたたまらない。
操られている方は「操られている」とすら思わず、操作者の姿を見ることもできないのだ。
この絶対的な主従関係が、絶大な快感を呼び起こす。


絶対的な主従関係。


つまり、神と人間の関係に似ている。
悪役の魅力は、神の魅力に通じている。

 
JUGEMテーマ:演劇・舞台
 

Posted by 松山 立 at 22:17 | - | comments(0) | trackbacks(0)

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