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『オセロー』についてのノート その4
『オセロー』前半の名台詞として名高いこの一行。
 
Keep up your bright swords, for the dew will rust them.
 
娘のデズデモーナを黒人のオセローにかすめ取られたと怒り狂うブラバンショーが、家来を引き連れ、真夜中のヴェニスでオセローを取り囲む。
 
一方のオセローは落ち着き払い、このひと言で喧噪をなぎ払う。
オセローの言葉は武器による脅威よりも重く、鋭い。ちらちらと月夜を受けてきらめく無数の剣たちが、一瞬で漆黒の闇、つまりオセローによって飲み込まれてしまう。オセローに一同が圧倒され、序盤で彼の存在感を存分に見せつける一行だ。
 
手元にある何冊かの『オセロー』を見てみると、日本語でもいかにかっこ良くこの台詞を訳すか腐心されている様子が伝わってくるので、以下並べてみる。松岡訳を職場に置いてきてしまったのが惜しい。カクシンハン版は松岡訳だったけど、なんて言ってたかな。
 
 
ぎらつく剣を鞘に蔵めろ、夜露で錆びる。(坪内逍遥訳)
閃く剣を鞘におさめろ、夜露で錆びる。(福田恆存訳)
きらめく剣を鞘におさめろ、夜露で錆びるぞ。(小田島雄志訳)
刀をおさめよ、輝く刃が夜露に錆びるわ。(菅泰男訳)
 
 
以前、松岡先生にお話をうかがった際、あまりにも先行訳がすばらしい場合は、下手にいじくらずにありがたく使わせていただく、というようなことをおっしゃっていた。上記の訳、一番最初に訳されたのは、もちろん坪内逍遥。この一行に関しては、まさに松岡先生のおっしゃることが他の翻訳家にも起きている。坪内訳があまりにも優れているため、それを踏襲するのが最良の選択となる。
 
さすがにマイナーチェンジはあるものの、やはり、坪内訳の「ぎらつく」が一番いいですね。

ギラっとする感じがするね。


JUGEMテーマ:演劇・舞台

Posted by 松山 立 at 02:03 | - | comments(0) | trackbacks(0)

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